わかたか丸 お別れパーティについて

長谷川峯清



 わかたか丸の代船建造が平成5年度補正予算で認められ、平成6年2月15日に入札の結果三井造船が落札し、岡山県の同社玉野事業所にて建造されることになり、3月17日に起工式が行われました。平成7年3月25日引き渡しを目指して順調に工事が進められ、12月6日進水のはこびになりました。
 また、本年7月1日に本庁庁内会議において代船の船名は「若鷹丸」、船籍港及び定係港が「八戸」と決定されました。なお、船籍港及び定係港については、本研究所の部課長会議決定事項として、岸壁、住宅の確保等の条件が整い次第、できるだけ早い時期に「塩釜」に移転することになっております。
 この代船建造に伴い、現わかたか丸は今年度を以て引退することになり、昭和45年3月25日に竣工以来、25年間、四半世紀にわたる漁撈調査を主体とする漁業調査航海に終止符を打つことになりました。今年度の調査航海は、代船艤装が年度末に控えていることもあり、 関係事務官並びに研究者の了解を得て10月末までに10航海110日の予定が組まれ、このほど完了いたしました。
 わかたか丸乗組員一同は「若鷹丸」の艤装監督業務に就くため、岡山県玉野市の三井造船玉野事業所に向け、11月25日に八戸を出港し、29日に同事業所に到着、無事最後の航海を終え同業務に着任しました。
 玉野向け回航のための八戸出港前に、この25年間の本船の調査業務の労苦を慰労し、苦労された方々に本船の最後の姿を見ていただきたいことから、標記のお別れパーティを計画し11月22日に開催しました。
 会場や予算の都合もあり、参加者は八戸近郊在住OBに限らせていただきましたが、初代わかたか丸(昭和35年度建造:木船83トン)から現わかたか丸(昭和44年度建造:鋼船143.26トン;昭和53年度・63年度改造により174.35トン)までの、約35年間にわたる大昔から昨日までの苦労話やエピソードなど、短時間では語り尽くせぬほどの話題が提供され、和気あいあいの内に閉幕しました。尚、当お別れパーティの記念品として会費の一部にて記念テレフォンカードを作成し配布させていただきました。
 当日の案内状時程出席者とわかたか丸との関係、そしてわかたか丸の25年間に亘る簡単な足跡の回顧について本稿を借りてご報告させていただきたいと思います。

(若鷹丸船長)

Minekiyo Hasegawa

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