■ 生態系動態グループの研究

東北沖の太平洋海域には、サンマ、マイワシ、マサバ、マダラ等の重要な漁業資源が多く生息しています。生態系動態グループでは、これらの高い漁業生産を支える生態系の構造を把握すると共に、生態系の変化が漁業資源に与える影響の解明を目指して様々な研究を行っています。調査船による海洋観測によって栄養塩量等の化学指標やプランクトン種組成・密度といった海洋環境をモニタリングすると共に、プランクトンの飼育実験、分子生物学的解析、数値モデル等の手法を用いて研究を進めています。また、60年以上にわたって採集された動物プランクトン標本やデータの収集・整理によって、長期間の生態系変動過程を解析しています。これらの研究は、現在の漁業資源変動機構の把握に加え、生態系サービスの持続的利用手法開発や地球温暖化の影響評価・予測にも活用されています。

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