国際シンポジウム開催報告

 2010年4月26?29日に仙台国際センターで、PICES(北太平洋の海洋科学に関する機関)やICES(国際海洋探査委員会)、FAO(国際連合食糧農業機関)などの国際機関、水産総合研究センターや米国海洋大気省、カナダ海洋漁業省など各国機関との共催で、国際シンポジウム「気候変化の魚類及び漁業への影響」が開催されました。 世界36ヵ国、317名の研究者が参加し、326課題の研究成果が発表されました。このシンポジウムの成果の1つは、世界各地で魚類の自然変動や人間の漁獲の影響だけでは説明できない現象が観察されており、気候変動が魚類や漁業に影響していることは否定できない、という共通認識を得たことです。
 これらのシンポジウムの成果は2011年にICES Journal of Marine Science の特集号として刊行し、2015年のIPCC(気候変動に関する政府間パネル)の第5次評価報告書に反映される予定です。水産総合研究センターは今後も温暖化の影響の予測精度の向上、海洋環境や水産資源のモニタリングなど科学的な貢献を継続します。


シンポジウムの様子


開会式で挨拶する
松里理事長

開会式で挨拶するコンビナーの
Anne Hollowed博士

基調講演する海外の
研究者

懇親会の様子

開会式での取り纏めをする伊藤室長

シンポジウム講演の様子

 水研センターでは、国際機関との連携や国際的研究活動を推進するため、今後も国際協同研究、国際ワークショップ・シンポジウム等を通じ、積極的な意見交換を図り、国内外での海洋科学発展、水産業振興に貢献してまいります。(第2期 中期計画)