あとがき


 今夏はみちのくも関西並の暑さが続き、沿岸も水温が高めに推移して、海の中も変わったことが起きている。市場では、ユメカサゴ(地方名ノドグロ)など南方系の魚が揚がって、南海の味を楽しむことができる。近海では、この6月下旬から9月下旬にかけて数次にわたりホンマグロの来襲があり、塩釜港は短期間に昨年一年間の5倍以上の水揚げ量の7,000トンを記録して久しぶりに賑わった。冬が旬のアンコウやババガレイ(地方名ナメタ)の水揚げが早くも好調である。一方、三陸沖では表紙写真のとおり親潮第1分枝の勢力が弱く、このためサンマについては、列島沿いに主群の南下が期待できず、今季は、中小型魚を中心に昨年並みの中漁に終わりそうという。これは、当所で8月に開催した長期漁況海況予報会議におけるサンマ研究チームの検討結果で、実際の漁もそのように動いている。
 本年は、当所創立50周年にあたり、その記念事業の一環として本ニュースも特別号を刊行する。現在、鋭意、編集中で、OBの御寄稿等を満載して、近々、お届けするので御期待下さい。
(企画連絡室長)

kiren@myg.affrc.go.jp

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