東北水研 研究報告57号掲載論文の紹介

ADCPを用いた箱形観測から水平フラックスと鉛直流を求める試み

友定 彰・松尾 豊・横内克巳・杉崎宏哉



 1993年8月29日〜9月1日に,図1に示す14のボックスを各々一周して,ADCP(RD社製)によって,50層の流れを測定した。これを用いて,水平フラックスと鉛直流を求めることを試みた。調査した海域は暖水塊の北西の縁辺部〜親潮系水に覆われた海域であった。
 海面下20Mの水平フラックスを求めると,ボックス01,09,12を除いて水平収束になり,この海域が概ね収束場であったことが示唆された。各深度の水平フラックスが最小になるような補正を施して,鉛直流を求めると,図2のようになった。しかし,真の鉛直流の分布を検証することは困難であった。

友定:海洋環境部長
松尾:海洋環境部 生物環境研究室長
横内,杉崎:海洋環境部 生物環境研究室

(P 7-13 業績番号:513A)


Akira Tomosada
Yutaka Matsuo
Katsumi Yokouchi
Hiroya Sugisaki

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