村上眞裕美

所 属中央水産研究所 内水面利用部(平成7年4月1日〜)
旧所属昭和63年10月 東北区水産研究所 海洋環境部 海洋動態研究室


 昨年とは違ってよく雨の降る梅雨になりました。水研のすぐ横を流れる千曲川は濁流が川幅いっぱいにごうごうと渦巻き,すごい迫力です。6月上旬に千曲川の鮎釣りが解禁されたのですが,こんな川の状態ではとても鮎釣どころではありません。その一方,昨年の猛暑の置きみやげで今年は蛍が多いとのこと。先日も水研から車で10分程の所にある渓流に蛍を見にいってきましたが,あんなにたくさんの蛍を見たのは生まれて初めてで,本当に感激しました。つい4,5年前までは水研構内でも蛍が見られたという話です。また車で40分の湯ノ丸高原ではレンゲツツジの大群落(国の天然記念物です)が斜面を燃えるようなオレンジ色に染め上げていました。というふうに,ここ上田は自然がいっぱいで塩釜とは違った季節感を満喫しています。
 昭和63年10月に東北水研に採用された当時,正職員として働くのも初めてなら,塩釜という土地も,夫と離れ2歳の長女との二人暮らしも初めてで,自分でもどうなるのか不安でしたが,海洋環境部のざっくばらんで暖かい雰囲気のおかげでじきに仕事にもなれて,楽しく過ごすことができました。翌年には長男が生まれ,持ち前の体力と気力(というより図々しさ)と要領のよさに磨きをかけつつ仕事と育児の両方をなんとかこなしてきました。端からはずいぶん大変そうに見えたらしいのですが,自分としてはつらいことより楽しいことのほうが一桁も二桁も多かったように感じています。私にとって東北水研での6年半はこれまでの人生で最も忙しくまた充実した時間でした。この間東北水研や東北ブロックを始めとする各県の皆さんにはいろいろな場面で助けられたり教えられたりしました。本当に有難うございました。
 始めに記したように,上田は風光明媚な素敵なところです。だからといってのんびりせず,塩釜以上に忙しく充実した毎日になるように気を引き締めているところです。さらにパワーアップ(できればシェイプアップも)して,またお目にかかれる日を楽しみにしております。
Mayumi Murakami

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