鎭西迪夫水産庁長官八戸支所に来訪

黒田一紀


 長官は7月6日に青森市で開催される漁協共済推進全国大会(主催:全国共済水産業協同組合連合会,全国漁業共済組合連合会)に出席するため,前日に青森県入りして八戸市を訪問され,魚市場,加工場関係の見学と,八戸支所,若鷹丸に来訪されることが6月末に飛込んできた。その後,再三にわたる日程(時間)の変更と調整が行われ,受入の対応が終了したのは前日の夕方になっていた。
 梅雨期の陸奥は海霧の日が多く,7月5日の八戸の朝も濃い霧のため長官の乗っている飛行機の三沢空港への到着が心配されたが,案の定遅れたようで,八戸支所へは予定より10分遅れの11時45分過ぎには来訪された。鎮西八郎為朝の子孫である長官は気さくな人柄で,緑茶を一服した後職員に訓辞をしていただいた。その内容の大要は次のようなことであった。
 日本は,昨秋発効した国連海洋法条約を来年初めに批准する予定である。この機会を我が国200海里経済水域の設定と漁獲可能量(TAC)の設定による新たな資源管理型漁業の確立する好機と受け止め,行政と業界が一体となって知恵を出し合い,水産資源の持続的利用のために前向きに対処したい。すなわち,この機会を停滞気味の漁業(水産業)の一大転機と位置づける方向を示された。その中で,研究陣による資源の評価と動向の予測は大変重要であり,資源調査に力を入れ,科学的側面からの対応を鋭意お願いしたいとの激励を受けた。
 支所の玄関前で記念撮影を終えた長官はニッコウキスゲの群れ咲く種差海岸をドライブして昼食をとられた後,午後一番の予定である,7月3日白銀埠頭に寄港したばかりの新鋭船「若鷹丸V世」(692トン)を長谷川船長の案内で見学された。
 長官には御多忙の日程の中で水産庁の中でも末端の組織である八戸支所と若鷹丸を訪問することを配慮された由で,八戸支所と若鷹丸を代表して心からお礼申上げる次第である。

(八戸支所長)
写真
支所会議室で職員へ訓辞を与える長官
左から長官、船長、所長
船長から船内の機器の説明を受ける長官
印象抜粋:
一生に一回あるかないかのことで記念になりよがった
来ていただくだけでなく訓辞をしていただき満足でーす
大掃除の効果があったね
八戸支所開所以来の出来事でうれしい。次には懇談を

Kazuki Kuroda

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