着任の挨拶

服部 努



 今年の3月に北海道大学大学院(水産増殖学専攻)を修了し、4月1日より東北水研八戸支所にお世話になっております。大学院在学中は、北日本周辺海域のマダラの成長・成熟及び繁殖生態について研究を行い、北大・北洋研の島崎健二先生並びに桜井泰憲先生にご指導いただいておりました。また、八戸で落ち着いて研究をするにあたり(やっと生活の糧が得られるようになったこともあるのですが)、3月に函館で結婚をしてまいりました。
 在学中から八戸支所の底魚資源研究室並びに北水研にサンプル採集の為の乗船の機会を与えていただいたり、標本を送っていただいたりしておりましたので、希望通りに八戸支所の底魚資源研究室に配属になったことを喜んでおります。今後、わかたか丸での標本採集などで様々な所に行きお会いする機会があると思いますが、その時はよろしくお願いいたします。
 書くことが無くなってしまいましたので、次に私の趣味について説明いたします。現在、最も興味があることはルアー釣りです。中学時代(大阪にいた頃)は主にタイワンドジョウやナマズ、大学の頃はアメマスやニジマスを対象としておりました。函館周辺のアメマスの分布密度は非常に濃く、釣りに行く度に30センチ以上を筆頭に30匹程度が3時間くらいで釣れるのです。しかし、八戸は魚影が薄いらしく、今では釣り道具のコレクターとなってしまいました。特にその中でも、ABU社のアンバサダーというベイトリールの収集に力を入れており、現在は11台ほど所有しております。このリールは過去に生産されたモデルほど稀少価値が高く、世界中にコレクターがいるほどの優秀な品質のリールです。(確か、開高 健がフィッシュオンという本の中で絶賛して以来、日本においても人気機種になったと思います)。どなたか、もう使わないアンバサダーをお持ちでしたら私に譲って下さい。
 もう一つの趣味はカメの飼育です。過去には、ホシガメ、ギリシャリクガメ、ロシアリクガメ、マタマタなどを飼育しておりましたが、現在は2匹のみ(カミツキガメとワニガメ)だけとなってしまいました。この2種はカミツキガメ科に属し近縁種なのですが、性質が全く異なり非常に興味深い種類です。カミツキガメはガメラのモデルにもなった種で、その名の通りに非常に狂暴で人に飛びかかったりします。このカメは運動能力に優れており、素早い動きで餌の金魚を捕まえます。一方、ワニガメは水中で口を開け舌を動かして餌を誘う待ち伏せ型の摂餌行動をします。このように非常に興味深いカメたちなのですが、カミツキガメで甲長50センチ以上ワニガメでは1メートル近くに達するため、それが現在の悩みです。(大きくなるにつれてますます狂暴になるらしいのです)。
 以上のような私ですが、水研の研究者としてがんばって仕事をしていこうと考えておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

(八戸支所底魚資源研究室)

Tsutomu Hattori

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