着任の挨拶

吉田 大


 最近、庁舎の端の階段を主に出入りしている怪しい人影に気付いた人も多いことでしょう。彼はマフラーの壊れたようなバイクで爆音と白い排気ガスをまき散らしながら階段の下に乗りつけ、そそくさと庁舎に入って行きます。また、彼は面倒くさがって正面玄関を通りません。それは今まで裏街道を通ってきたからでも何か後ろめたいことがあるからでもありません。なにを隠そう彼は私です。なぜなら、中央水研の会計課から東北水研の情報係へ4月に異動になったからなのです。そして、正面玄関を通らないのは単に面倒くさいからです。
 私は長年ここにいるかのようにわがもの顔で出入りしていますが、それはかなり前(11年前)にここで採用されそれから3年間ここに勤務したことがあるからです。つまり、正確に表現すると今回は“復帰”となるのです。ただし、現在東北水研にいる人で実際に同じ時期に一緒に仕事をした人は数えるほどしかいません。とはいっても、当時私が仕事をしなかったのではありません。以前ここにいたときには庶務係に3年間いて、今の田中君の仕事のようなことをしていました。ようなといったのは、仕事の中身はかなり変っているみたいだからです。このように、表面上は変ってないようでも内容自体が変っているものがほとんどで、そういったことに接すると、まるで浦島太郎になった気分です。けれども“昔は××だった。”などといって年寄り臭いと思われないように気をつけたいと思います。
 人事異動というと、とにかく引き継ぎが大変で異動のあとは大抵混乱するものですが、今まで私が異動したときには(今回も含めて)いつも異動先の近くに前任者が残っていたので、あまり混乱がなく(自分で思っているだけで周囲では大混乱と思っていたのかもしれませんし、前任者はかなりの迷惑だったと思われる節もありますが・・・)この点では私は運がいいと思っています。また、これまで庶務係→厚生係→用度係とその仕事が前の経験を結構生かせる係を渡ってきたと思っています。このことも運のいいことのひとつに数えられるかもしれません。
 これからは情報係という自分にとって未知の仕事ですが、これまでの経験と持ち前の運の強さ?を生かして一生懸命がんばりますので、みなさんのご協力をよろしくお願いします。

(企画連絡室情報係)

Dai Yoshida

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