あとがき

　窓外に目を向けると松島湾の冬の風物詩であるノリひびがびっしりと建ち並んで、海面に射すやわらかな陽光には春の気配を感じさせる。平和で穏やかな姿を見せている松島湾でも昨秋から名物ハゼが全く不漁に終り、さらに平年より高水温で経過した影響でノリの生産減は必至となった。
　ひつじ年の幕開けは、中東の湾岸戦争の開始となった。これは「図らずも、平和はひ弱な花であり、平和維持の不断の努力の必要性を教えてくれた」といわれている。21世紀まであと10年、一同気を引き締めてスタートしたい。
目次へ戻る