川端 淳



 この春、東北大学農学部を卒業し、新規採用され、八戸支所・浮魚資源研究室に配属されることとなりました。採用の際には、学部卒ということもあって、水産庁の人事担当の方々から口々に行政にいかないか言われておりました。しかし、ぜひ研究所で仕事をしたいと我がままを言いましたら、幸運にも東北水研に配属となり、非常にうれしく思っています。私のような研究のイロハも知らない者が(一応なりとも)研究者の仲間入りをしてしまい、皆さんの足手まといとなりそうですが、精一杯努力していきたいと考えております。
 私は仙台出身ですが、八戸は父と姉の出身地で、親類縁者が多く、幼少の頃から何度となく来ておりました。また私自身、青森に3年間程住んでいたこともあり、周囲の人達や漁師との会話に違和感はなく、なつかしさを覚えるほどで、やはり、何かの縁でこの土地に来ることになったのだと感じております。
 八戸支所は、立地条件がすばらしく、魚市場、港の岸壁へも車で数分で行けるし、本所のように臭くありません。なぜか舗装されない正面の道をはさんですぐ磯で、夏には泳げないこともないそうです。裏の斜面には木々が生い茂り、山ウドが自生し、カモシカも出没するそうです。このようにサンプリングに都合がよく、自然環境に恵まれた所で仕事ができるのはうれしいことです。しかし、恵まれすぎて、梅雨にはヤマセが吹いてガスがかかり、波しぶきが窓まで達し、車も錆びついてしまうとか、冬には全てが凍りつき、サンプルの保存には工合がいいとか・・・、これからのことはまだ体験していないので何も言えません。
 学生時代、水研は仕事の関係上、うまい魚介類を食べる機会が多いと、(また、飲む機会が多いと)先生がおっしゃっていましたが、支所に来てからメヌケ・ヒラマサの刺身やシロウオなど、経験のないものを無料で食べることができ、来てよかったと思います。これから調査船に乗った際など、どんどんそのような機会に恵まれればいいなと期待しております。ただ、食べれば食べた分だけ蓄積される体質なので、適量を心がけなければいけないと思っています。
 まだまだ学生気分が抜けず、このようなことではいけないと思っている毎日です。このような若輩者ですので、これから先、皆さんにはいろいろと御指導していただくことも多いかと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
八戸支所浮魚資源研究室

Atsushi Kawabata
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