田村和一

カッパの陸あがり



 40余年の調査船生活も3月31日で終止符を打ち第二の人生へ船出致しました。
 かえり見ると昭和23年7月以来、悲喜こもごも、いろいろな思い出が沢山有ります。特に印象的なのは、わかたか丸の船長を拝命して昭和53年度の船体延長工事(極洋船舶工業KK:館山市)及び昭和61年度の船橋延長並びに諸計器(CTD・潮流計及び自動衝突防止装置その他)取付工事(東北鉄工造船KK:塩釜市)と再度に亘る大工事を行い、わかたか丸のグレード・アップの大任を果す事が出来ましたのも、関係各位のご協力及びご指導に依るものと深く感謝致して居ります。又、退官に際しましては盛大なる送別会をして戴いた上、更に記念品まで戴きまして厚く御礼申し上げます。
 退官して早3カ月余、覚悟はしていたものの最初は少々動揺しましたが、何よりも「健康第一」をモットーに起床すると妻と二人で体操を行い、それから予定の日課と取り組んでいる昨今ですが、仲々、予定通りには進行していないのが現状です。まだまだ若いつもりですし、これから先が長いのですから慌てずに「ぼちぼち」と趣味と合わせて続けていく心算です。
 在職中、唯一の心残りは「わかたか丸の代船建造」の悲願を達成出来なかった事が残念です。皆様これから大いに頑張って下さい。
 皆様の発展と健康と安全なる航海をお祈り致して居ります。本当に長い間、有難うご座居ました。
 本所の皆様、来八の際は是非ご一報下さい。お待ち致して居ります。
前わかたか丸船長

Kazuichi Tamura

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