大関芳沖



 長かった大学院生活に終わりを告げ、本年4月1日付で東北水研の研究員としての一歩を踏み出しました。これまで大学院の6年間とハワイでの1年間を通して、海産魚類の種苗生産という立場から初期減耗について研究を行ってきました。その過程で実験室の中から遠く実際の資源変動に思いを馳せてきた私にとって、東北の資源管理部は願ってもない職場といった感がいたします。よくテレビで放映されているように日本の種苗生産技術は今日実際に応用されつつあり、これまでに得られた魚類の稚仔に関する情報は膨大なものになっています。言い替えれば、今まで内科と外科が主であった水産学(魚類学)に小児科が生まれつつあるようです。この情報を資源学に生かさない手はありません。特に東北水研の扱っている魚類のうちサンマ・イワシ・イカナゴ等実際に卵稚仔を扱うことの出来る魚類は、発育初期の生態を解明することでより正確に資源動態を解明しうる好対象種であると考えております。この環境を充分に生かし、思う存分新たな研究を展開していきたいと考えております。御指導の程よろしくお願い致します。
資源管理部漁場生産研究室

Yoshio Oozeki

目次へ戻る

東北区水産研究所日本語ホームページへ戻る