あとがき


 4月から新しい研究組織が発足し,人の入れ替わりも激しいことから,この号では,東北区水産研究所の新組織の紹介と各研究室の今後の研究の方向,抱負等を書いていただき,また退官,着任,転勤,新任の方々のご挨拶ご意見をいただくこととしました。そして,東北水研の新研究基本計画を分かりやすく浮き彫りにすることができればと考えました。新しい発想に基づく基礎的・先導的研究の推進が大いに期待されるところですが,研究が専門化し細分化していく中にあって,広い視野のもとに実証し,そのしくみを総合的に解明することが,水産研究の発展に不可欠であります。
 この意味で,若手研究者とベテラン研究者が,研究室内はもとより,部・水研間で,プロジェクト研究等を通じて研究を分担・協力し,十分論議して研究を推進しようとしていることは喜ばしい限りです。一方,戦後間もない時期から日本の水産研究を今日のレベルにまで発展させてこられた方々の多くは,退官される時期にきています。これらの方々の長年の経験と豊富な知見に基づく見解を役立て,研究を継承していくために,なんらかの手だてが必要であると考えます。
目次へ戻る