水研の研究者交流会に出席して

福田 裕


 私は水産物の利用加工の研究に従事して19年目になる。この間,同じ八戸市にあって水産資源などの研究を行っている東北水研八戸支所には,試料提供や情報入手で大変お世話になってきた。
 今回,武藤支所長の音頭で東北水研八戸支所,青森県水産増殖センター,青森県水産物加工研究所の研究者の交流会がもたれた。青森県にあって水産資源,水産増養殖,利用加工の研究者が一堂に会した訳である。考えてみると,この様な機会はあるようでなかなかないものである。たしかに,境界を接する研究者の意見交換であるにも拘らず,研究対象の違い,研究手法の違い,国・県の立場の違いなどで,話しが噛み合わない点も沢山あったが,この相違が,私にとっては非常に新鮮で意義深いものであった。獲ること,育てること,利用することに携わる研究者が,互いの間を埋めながら総合的に水産業を考えることは是非必要である。今後とも交流会の継続発展に期待したい。
(青森県水産物加工研究所 化学試験課長)

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