東北水研にNEW・FACE参上

畑村一広



 昭和61年3月29日午後、一人の男が東北水研に現れた。3月末といってもまだまだ東の海から吹き込む風は冷たい。しかし、男はそれを気に止めず寒風の中をガラス張りの玄関に向かって進んでいった。身長1m70cm、体重60kg、がっちりした体つきの紺のスーツがよく似合う男である。どことなく岩手県九戸郡野田村出身を思わせるその男は、水研に二,三歩足を踏み入れて立ち止まった。しばらくして一人の女性が近づいてきた。その容姿からいかにも日本の母という印象をあたえるその女性は、綺麗なソプラノで話しかけてきた。「畑村くんでしょ。よく来たね。ごくろうさま」その男の名は畑村だった。昭和42年10月1日生まれ。18歳。昭和61年4月1日付けで東北水研に採用された男である。性格は極めて温厚、無口で他人とは滅多に話さない。しかし、どんな逆境に立たされてもそれに耐え、必ず乗り越えていくという強い精神力をその裏に秘めている。男は玄関を通り抜け庶務課の扉の前に立った。男は扉をゆっくりと開けた。同時に生暖かい空気が押し寄せてくる。男は全身に緊張を張らせ、そして叫んだ。「畑村です。よろしくお願いします。」
 東北区水産研究所庶務課庶務係の畑村一広です。まだまだ未熟者ですが、これからどうぞよろしくお願いします。
庶務課庶務係

Katsuhiro Hatamura
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