表紙写真の説明


 塩釜港は名勝の地松島湾内の西端に位置し,古くから商港,漁港及び観光港として栄えてきた。背後に東北地方の中心都市仙台市と広大な仙台平野に拡がる穀倉地帯をひかえ,東北の海の玄関としての重要性が高まっている。昭和58年12月末の人口は約62千人,面積が約18平方キロメートルである。当市には,「奥州総鎮守」として知られる塩釜神社があり,延命長寿,海上安全,大漁祈願,特に安産守護の神として広く信仰されている。
 塩釜市の基幹産業である水産業の昭和58年実績は,水揚げ漁船数が延1,787隻,総水揚げ量106千トン,生産額396億円に達している。漁業の種類は,遠洋底曳網,各種流網,いわし・さば旋網,かつお・まぐろ旗網,まぐろ延縄,その他延網,かつお一本釣,沖合底曳などが主なもので,まぐろ類,たら類,かれい類,いわし類,いか類,かつお,さめ類,さんま,さばなどが漁獲される。なお,浅海養殖漁業も盛んで,昭和57年の生産額は約10億円に達している。
 また,古くから水産加工業が盛んで,ねり製品,塩乾品(魚卵を含む),魚粉,かん詰などの生産が多く,昭和57年には,生産量144千トン(かん詰42万ケースを除く),生産額866億円を挙げている。
(企画連絡室長 藤井 豊)

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