東北水研を後にして

森 英夫



 私にとって二度目の東北勤務は僅か2年8カ月でしたが、在籍した55年4月〜57年11月は丁度人事異動の激しい時期で多くの退官者を送り出し、多数の転出入者があり、私自身2人の所長と2人の庶務課長に仕え、2人の企画連絡室長に面倒をみてもらい、更には2部4人の部長に お世話になるという、正に目まぐるしい時代でした。過ぎてみると、あっという間の出来事のようです。その間、農林官房の監査、人事院の監査、会計検査院の検査、行監の調査などを受け、時には庶務課の人達と深夜まで残業するなど苦しい想い出もありましたが、仕事を離れてテニスや卓球、各種コンパなど楽しい思い出も沢山あります。
 さて1月の下旬に「東北水研在京関係者親睦会」なるものが第1回会合として東京の有楽町で開かれ、私も参加させてもらったのですが、出席者22人を数え、その中には所長経験者6人、庶務課長経験者5人がおられ、水研所長庶務課長OB会のような感もありましたが、東北水研設立時の苦労話や、旧庁舎時代の古き懐かしき良き時代の思い出や、又建築交換による水研移転時の苦心談など、当時の所長、庶務課長をされた方々から拝聴したり感慨も一入でした。都合により今回出席されなかった方々を含めると現在30人を越す「東北水研OB」が東京近郊に勤めたり、或いは余生を送っておられるようです。第2回の会合は、もっと多数の方が集まれば、会もより楽しいものとなることと思いながら散会しました。現在のところ在京関係者のみの集合のようですが、将来は地元塩釜、八戸近郊におられるOBも参加できるような企画や、更には西の方へ遠く離れているOBにも皆の消息が判るようニュースの発行など期待したいところですが、大元の東北水研の協力が得られなければどうにもならないと感じております。
 何か東北水研OB会事務局みたいな発言となってしまいましたが、今後も続々と東北水研出身者が増えることは確実ですので、正確なOB名簿の作成など事務局に当たられる方には大変ご苦労様ですかお願いしたいと考えるものです。先日の親睦会では、東北水研に良い思い出ばかりですというOBの感想や、辛い苦しい事があったというOBもありました。遠く離れてしまった者の郷愁は、地元にずっとおられる方には判らない心境でしょうが、時代を異にした人が、夫々の東北水研の思い出を語る機会を年に1度もつことも意義のあることだと思います。私自身二度にわたり約20年間東北水研でお世話になった者にとっては、それこそ良いにつけ悪いにつけ一日たりとも東北水研を想わぬ日は無いくらいです。在勤中は東北水研の皆さんに大変お世話になり本当に 有難うございました。
前 庶務課長補佐  東海区水産研究所総務部会計課長補佐

Hideo Mori

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