1.52年夏(8月の図から)
(1) | 黒潮主流は房総半島の50海里沖沿いを大きく南に弧を画いて北上し,犬吠埼東30海里沖から北に弧を画いて北東に向かい、塩屋埼沖の北緯37度5分,東経143度付近から東流し,北緯36度50分,東経144度付近では東南東に向かっている。 |
(2) | 鮫角沖の北緯40度,東経144度30分付近を中心とする暖水塊(100m深中心水温13℃)がある。 |
(3) | この暖水塊の西側には親潮系とみられる冷水が分布し,その影響は常磐沿岸にまで及んでいる。 |
(4) | 道東近海を広く蔽う親潮は,この暖水塊の北側で二手に分かれて南に張り出すが,南西に向かう分枝は襟裳岬の沿岸に止まっているのに反し,暖水塊の東側を迂回して南〜南西に張り出す分枝は強勢で,北緯39度,東経144〜145度を通って更に南にのびている。 |
(5) | 津軽暖流は尻屋埼東方60海里沖まで張り出しこれより反転して南西に向かっている。流域の水温は表面では例年並,100m深ではやや低目である。 |
(1) | 黒潮主流は犬吠崎40海里沖を北々東流し東経143〜146度の間では北緯38°を越えている模様である。 |
(2) | 近海を北に張り出す黒潮北上分派は,東経144〜146度の間を北緯39°を越えてなお北にのびている。 |
(3) | 鮫角沖の北緯41緯20分,東経144度20分付近,及び北緯41度,東経147度40分付近をそれぞれ中心とする暖水塊(100m深の中心水温はいずれも16℃)がある。 |
(4) | これら二つの暖水塊の南側沿いに東南に広がる冷水域(100m深の中心水温は2〜3°C)がある。 |
(5) | 道東近海から襟裏岬を回って日高沖にまで分布する親潮は,襟裏岬付近から南々西に張り出しているが,その先端は100m深では北緯41度付近に止まっている。 |
(6) | 津軽暖流の東方への張り出しは尻屋崎沖60海里付近までで,例年(80海里位)に比べてやゝ狭い。流域の水温は表面・100m深ともにやや高目である。 |