昭和44年度カツオ長期予報検討会議及びカツオに関するシンポジューム


1 日 時 昭和44年6月18日・19日
2 場 所 東北区水産研究所会議室
3 参加機関及び参加人員
 水産庁(研一,漁業調整,海二の各課より各1名,),遠洋水研,宮城県・福島県・茨城県・神奈川県・静岡県・三重県浜島、鹿児島県各水産試験場、宮崎県遠洋漁業指導所,土佐清水漁業指導所,東北大学,仙台大学,漁場知識普及会,全漁連漁海況センター,日鰹連,北部太平洋海区まき網漁業生産調整組合,東北水研。参加人員35名。
4 議題及び討議内容
第1日目(6月18日)
(1)昨年度のカツオ漁況及び本年度の海況及びカツオ漁況の経過について。
 これに関して主要漁場水域である薩南、紀南,豆南,南方及び東北海区の各海域に於ける漁況及び海況の経過と問題点を各担当水域について各関係水試,漁場知識普及会及び東北水研より報告討議された。
(2)予報案の作成及び検討
 (1)の現状分析を基盤に資源の動向などから判断して,下記の予想を作成した。(結論の部のみ)
東北海区のカツオ漁況予想
(i) 本年は昨年と同じく2年魚単一組成の年である。
(ii) 東北海区の漁況に関連があると見られる先島群島および紀南の漁獲量は昨年をかなり上廻つている。また,東北海区の漁況を直接左右すると見られる野島沖の2年魚の来遊量は昨年よりやや多い模様である。
(iii) 以上から本年の東北海区における総漁獲量は昨年をやや上廻る5〜7万トン(千葉県以北での陸揚量は4〜6万トン)と見込まれる。
(iv) 海況及び漁況の経過から判断すると,魚群の北上経路は近海では(イ)142°〜143°E沖合では(ロ)147°〜148°E及び(ハ)150°〜153°E付近と見られる。但し,6・7月の漁場としては(イ)は余り期待できず,主漁場は(ロ)及び(ハ)の北上群によつて形成される見込み。
第2日目(6月19日)
(3)カツオのシンポジュームについて
下記の標題につき行なはれたが,討論は極めて熱心且つ真剣に行なわれた。
(i)南方水域におけるカツオ漁況予報の1つの試み東北水研 安楽守哉
(ii)赤道水域のカツオについて東北水研 永沼 璋
(iii)南方カツオの産卵調査について三重浜島水試 丹羽 誠
(iv)カツオの性成熱について東北水研 浅野政宏
(v)Scombroid fishesの摂餌行動について東北大農 渡辺 洋
(vi)アフリカ西岸におけるマグロ竿釣・まき網漁業とその資源遠洋水研 林 繁一
(vii)成長研究における年令別平均体長の問題点遠洋水研 林 繁一

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