第2回研究成果報告会開催報告


当日の会場の様子

 平成26年2月8日(土)に仙台市のTKPガーデンシティ仙台で第2回研究成果報告会を開催しました。当日は記録的な大雪となりましたが、漁業関係者、行政担当者、研究者及び一般市民など合わせて約80名が参加されました。
 本報告会では、これまで東北区水産研究所が主体となり取り組んできた、東日本大震災後の漁場環境や水産資源の変化と回復経過を報告し、今後必要となる取り組みについて広くご意見をいただきました。


 セッション1では、震災が及ぼした漁場資源や海洋環境への影響と回復に向けた今後の見通し、セッション2では、津波によるアマモ場やアワビ・ウニなどの漁場の環境変化や回復状況、貝毒の発生状況の変化と今後の行方に関しての発表が行われました。参加者からは仙台湾のワタリガニ増加に関する質問や、貝毒発生の対策に関する要望などが出され、それぞれの発表者や関係者が回答しました。
 各セッション終了後のポスター発表では、質疑応答や意見交換などが積極的に行われ、本報告会参加者の復旧復興に対する関心の高さがうかがえました。

講演内容と要旨

 【趣旨説明】
 【セッション1】
  東北被災地沿岸における環境及び水産資源への影響と回復状況
   ○浅海域・養殖場の環境と水産生物への影響−何が起き、今後どうなる?− 講演要旨
   ○魚類資源への影響−減った魚、増えた魚− 講演要旨 (平成26年2月24日 講演要旨誤字修正)
   ○東京電力福島第1原発事故による放射性物質の汚染実態と今後の見通し 講演要旨
 【セッション2】
  震災によって認められた大きな変化と今後の見通し
   ○大津波でアワビ・ウニはどうなったか?これからどうなるのか? 講演要旨
   ○海のゆりかご・アマモ場は震災によってどう変わったか? 講演要旨
   ○津波後の貝毒発生状況の変化と今後の行方 講演要旨
 【ポスター発表】
  ○東日本大震災後の仙台湾の栄養塩とクロロフィルa の変化 講演要旨
  ○震災後の仙台湾の植物プランクトン群集の季節消長 講演要旨
  ○東北沿岸域における漁場環境について−特に震災前後の植物プランクトン群集の比較− 講演要旨
  ○仙台湾・松島湾における津波後の底質環境の変化 講演要旨
  ○震災津波による岩手県内湾の底質環境の変化 講演要旨
  ○東日本大震災で激減した宮古湾のアマモ場と稚魚のその後を追う! 講演要旨
  ○大津波が仙台湾のマダラ仔稚魚におよぼした影響 講演要旨
  ○仙台湾の砂浜域における震災前後の魚類相の変化 講演要旨
  ○仙台湾浅海域におけるヒラメ稚魚成育場の機能:震災前後の比較 講演要旨
  ○東日本大震災で被災したさけますふ化場の復旧状況 講演要旨


当日の様子


平井所長による挨拶


堀井沿岸漁業資源研究センター長による講演


山田資源海洋部長による震災後の魚類資源へ
の影響に関する発表


ポスター発表の様子