独立行政法人 水産総合研究センター 東北区水産研究所
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1/21-22 「魚種交替の予測・利用技術の開発」推進会議を開催しました。 New!!


平成20年1月21日〜22日、フォレスト仙台にて「魚種交替の予測・利用技術の開発」 推進会議が開催され、課題担当者を中心に62名が参加しました。
会場の様子
農林水産技術会議プロジェクト研究 「環境変動に伴う海洋生物大発生の予測・制御技術の開発」の一環で、 魚種交替が生じる過程と要因を解明し、発生を予測する技術を開発する ことにより、水産資源の持続的な確保と安定的な水産業経営に資することを 目的としています。

平成19年度から平成23年度までの5年計画で、研究初年度 の進捗状況と平成20年度の計画について19名の課題担当者が説明を行いました。

外部有識者として参加していただいた東京農業大学谷口旭教授および北海道東海大学服部寛教授からは、研究は順調に進展しており今後の成果が期待されるとの講評をいただきました。

 なお、プロジェクト研究の詳細は、POMAL ホームページ をご覧ください。


写真は、講演順に掲載しました。各画像はクリックすると拡大します。
開催挨拶
東北区水産研究所長 關哲夫
開催挨拶
農林水産技術会議事務局 魚住雄二参事官

1.趣旨説明

研究開発責任者
東北区水産研究所 生物環境研究室長 齊藤宏明

2.平成19年度研究成果と今後の研究推進に係る検討

 1系 生態系遷移を引き起こす海洋物理環境変動とその要因の解明

101 レジームシフトに関する大気−海洋相互作用(北大:見延庄士郎教授) 102 黒潮続流域における冬季混合層形成および循環過程の実態把握(東北水研:筧 茂穂研究員) 103 黒潮続流域における混合層長期変動とその要因(東大海洋研:安田一郎教授)
104 海洋表層・亜表層の相互作用とその変動が低次生産へ与える影響(東北大:須賀利雄准教授) 105 高解像度数値モデルによる黒潮・黒潮続流システム変動とその影響の伝播(海洋機構:野中正見研究員)

 2系 環境変動に伴う低次生態系構造変化機構の解明

201 物理構造変化が栄養塩供給機構へ及ぼす影響(東北水研:齊藤宏明研究室長) 202 環境変動に対する植物プランクトン生産および群集構造の応答(東大:古谷 研教授) 202 共同発表(東大海洋研:浜崎恒二准教授)
203 微小動物プランクトン・ゼラチナスプランクトン類を中心とした食物網の構造と動態の把握(中央水研:日高清隆研究員) 204 VPRによる黒潮・黒潮続流域の動物プランクトン群集構造の長期変動解析(中央水研:市川忠史研究室長) 205 浮魚類餌生物としての橈脚類個体群動態および種遷移機構(東北水研:高橋一生主任研究員)

 3系 魚種交替機構に関与する生理生態要因の解明

301 初期生活史における生物特性の複数魚種間比較(中央水研:高須賀明典研究員) 302 成熟産卵特性の違いが魚種交替機構に及ぼす影響(中央水研:清水昭男研究室長) 302 共同発表(九大:松山倫也教授)
303 仔魚期−変態期の餌料環境が成長に及ぼす影響(東北水研:岡崎雄二研究員) 304 高次捕食者の捕食が仔稚魚期の減耗過程に与える影響の把握(中央水研:久保田 洋主任研究員) 305 幼魚未成魚採集結果に基づく魚種交替過程の検証(中央水研:川端 淳主任研究員)
306 魚種交替に伴う生理生態的特性の変化とその維持機構(東大海洋研:渡邊良朗教授)

 4系 魚種交替モデルの構築と資源管理への展開

401 3次元生態系モデルによる物理環境変動が生態系変動に及ぼす影響把握(中央水研:小松幸生主任研究員) 402 仔稚魚生残過程の変動による魚種交替モデル構築(東北水研:伊藤進一研究室長) 403 資源の大規模変動に適合した漁業管理制度の検討(中央水研:牧野光琢研究員)

3.総合討論(座長:齊藤宏明)
各系の成果、進捗状況、および今後の進行に関する議論、研究推進上の問題点、系間の連携、来年度の調査船一斉調査、来年度予算とその配分、情報発信への協力のお願い(Web等)について

質疑応答の様子。
3系チームリーダー(中央水研:大関芳沖研究室長)

4.講評
    
東京農業大学:谷口 旭教授           北海道東海大学:服部 寛教授

水研センターでは、成果の普及と国民との双方向コミュニーケーションを図ることを目標として おり、今後も外部機関との連携を強化していきます。(第2期 中期計画)