【巻頭言】

平成16年度の基本的な活動方針について

ー就任挨拶に代えてー


所長 中野 広


 昨年10月1日付けで東北区水産研究所に赴任しました。この間,関係機関への挨拶の際や,ブロック推進会議,当所の機関評価会議等で多くの期待が寄せられました。私は,当所は水産総合研究センターの一機関として,ブロックの水産業に係る問題を科学的視点で,関係機関と協力・連携して解決するための中核産業研究機関であると理解しています。このため,一層,ご期待に応えられるよう所の先頭に立って努力したいと考えていますので,宜しくお願いします。本稿では,昨年度の活動を振り返るとともに,16年度の東北水研の運営方針について述べ,ご挨拶に代えさせていただきたいと思います。
 さて,当所の15年度の活動については,機関評価会議で報告し,委員の方から多くのご意見をいただきました。結果は別途報告しますが,概ね良い評価をいただきました。これは,日頃からの皆様方のご支援・ご協力と職員個々の努力の結果であると理解しています。しかし,成果の発信等,特に管理運営に属すべき事項に未だ多くの問題があると認識しています。これら15年度の反省に立ち,16年度の所運営については次の3点に重点的に対応したいと考えています。
 第一は,ブロック中核機関としての役割の遂行と存在が認知される活動をすることです。東北地方は漁業・養殖業,水産加工業が盛んな地域で,水産業を基幹産業とする地域が多くあります。しかし,いうまでもなく,漁業・養殖業,水産加工業は資源問題,漁場環境の変化,後継者問題,魚価安等,非常に厳しい状況です。これらを打破するには科学的知見の集積が重要です。一方,県の試験研究機関の研究推進態勢は財政問題もあり非常に脆弱となってきています。このような中では,関係機関と連携して問題解決へむけ対応することが重要です。各機関と積極的に共同研究を実施する他,問題解決のための戦略会議であるブロック推進会議,特に,部会,研究会・ワーキンググループ活動を一層活性化したいと考えています。また,研究成果等の発信が重要です。広報活動は,あらゆる方法,あらゆる場所,あらゆる時に行うことが重要で,これをやれば良いとの王道はありません。企連室を中心として,成果のみならず当所の活動を積極的に発信したいと考えています。
 第二は,独法化して4年目,中期計画(5カ年)で最も節目の時期です。中期計画で謳われているコストを考慮し,目的に対応した研究の実施等,業務の質の向上を図りたいと考えています。職員にはコストパフォーマンスの考え方の浸透,計画的で合理的な所の運営を実施したいと思います。また,健全で安全な職場環境をめざす視点から,宮城県沖地震対策,分煙対策,セキュリティの強化等を図っていきたいと考えています。
 第三は,所の研究を一層発展させる立場から日頃からの人材育成が重要です。ライフステージや職種で異なりますが,特に,研究職員は専門家であり,組織者であり,政治家でなければならないと考えています。このため,研究に関しては所内ゼミの実施や共同研究等の強化,組織運営等に関しては推進会議の研究会・WG,各種プロ研・事業等のチームリーダ等を積極的に担当させる等,自主性を尊重しつつ,日常的に,具体的対応の中で人材を育成したいと考えています。
 以上,所の方針を述べました。しかし,研究は人がするもので,人の和が前提です。「飲みニケーション」を含め,所内外でのコミュニケーションを図りたいと考えていますので宜しくお願いします。