表紙写真の説明
藤井 豊
小名浜漁港はいわき市に属している。いわき市は14市町村の広域合併により誕生した都市で、旧5市町(平、小名浜、常磐、内郷、勿来)を中心に形成されている。
地域内には、昭和24年に重要港湾に指定された小名浜港をはじめ、地方港湾として江名港と中の作港、そのほか、四倉、久之浜、豊間、勿来、小浜などの漁港が整備されている。とくに小名浜漁港は、古くから、東北太平洋岸における屈指の漁港として、この地域の水産業の発展に中心的な役割を果しており、漁港及び魚市場施設の整備が着々と進められている。
昭和58年の小名浜漁港の水揚げ量は約20万トン、水揚金額は97億円に達している。水揚物の中では、マイワシが70数%で大部分を占め、次いでサンマ、サバ、カツオ、タラ類、マグロ・カジキ類の水揚げが多い。
一方、この地域は水産加工業も盛んで、主要水揚漁種のマイワシ、サンマ、サバの1次加工製品が多く生産されている。主要加工製品としては、冷凍品、ねり製品、塩干し、魚粉、魚油などが挙げられる。
また、近年、沿岸漁業の振興のために、沿岸漁業構造改善事業(漁業近代化施設整備、増養殖場造成改良)、沿岸漁場整備開発事業(魚礁設備)、水産種苗殖放流事業(アワビ、ウニ、クロガラ)などが実施され、成果を挙げている。
(企画連絡室長)
kiren@myg.affrc.go.jp
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