(1) | 黒潮主流は36.6°N、143°E付近を東北東に向かって流れており、近海における北限は 36.7°N、144°E付近にあるものとみられる。 |
(2) | 近海における黒潮北上分派は常磐沖で143°〜145°Eの間を北にのび、その先端は黒埼沖の40°N、144°E付近に達している。またこの沖合146°〜148°Eを北にのびる北上分派がある。 |
(3) | 岩手県から宮域県にかけて近海に、親潮の先端が切離したとみられるかなり大きな冷水塊(100m層中心水温2°C)がある。 |
(4) | 三陸沿岸部の水温は上昇して、表面水温は10°〜11°C、100m層水温は 7°〜 9°Cになったが、なお例年に比べると1°C前後低いところが多い。 |
(5) | 3・4月に比べ表面・100m層とも水温5°C以下の水帯は大巾に北に縮小した。三陸近海を南下する親潮は黒潮北上分派の先端で二手に分かれ、一方は八戸沖の40.4°N、143.5°E付近に、他方はととが埼沖の39.7°N、145°E付近に達している。 |
(6) | この水域内で、4月に広範囲に見られた2゜C以下の極低温水は、今期表面・100m層ともに見られていない。 |
(7) | 津軽暖流の東方への張出しは、尻屋埼沖で142.5 °E 付近までとみられ、ほぼ例年並である。 |