科学技術振興調整費「北太平洋亜寒帯循環と気候変動に関する国際共同研究」

WG2(平成13年度第2回)議事録

 

日時:平成14222日(金)13:00-17:20

場所:気象庁7階 気候・海洋気象部会議室

 

出席者:安田(東大/主査)、石川(気象庁)、遠藤(気象研)、石崎(気象研)、岩尾(気象研)、中野(気象研)、河野(北海道東海大)、根田(京大)、中村(京大)、川崎(北水研)、伊藤(東北水研)、廣江(中央水研)、川崎(中央水研)、植原(遠洋水研)

 

議事

T 主査挨拶

 

U 課題別報告

西部亜寒帯循環・オホーツク太平洋海水交換

・ウルップ水道の係留観測:3係留点のそれぞれ4層での平均流速算出。密度26.6-27

 水道で約1Sv流出、北水道で1/3Sv流入。南水道冬春にオホーツク低温低塩水の出現

 多(混合比年平均0.6±0.1季節変動幅)46.7Nにおけるスベルドラップ流量変化と対

 応関係あり、風との対応示唆。

・領域拡大したウルップ水道付近での潮汐非静水圧3次元モデルにより狭い領域モデルと

 同様の結果を得る。潮汐による強い混合・表中層で低渦位水・潮汐フロントが形成、傾

 圧不安定渦による沖への輸送過程を再現。鉛直拡散係数の評価結果をOGCMに組み込

 む。

・オホーツク海水の太平洋への影響を観測より評価:1999年夏季密度26.7-27.4で親潮

 11-12Sv、流出オホーツク水3.4Sv、陸棚高密度水形成1.1Sv16.8TWの冷却、0.007Sv

 の淡水添加による低塩分化、0,025GtC/yrの人為起源炭素正味のフラックス。オホーツ

 ク海における冷却は、気候値インバージョンによる47Nを横切り中暖水を形成する北向

 き熱輸送とほぼバランス。

親潮流量の評価

Aライン:CTD1988-2000をデータベース化。2000dbar基準親朝流量の算出。中層

 上部(26.6-27)3-4月最大平均4.5Sv10月最小2.0Sv、下部(27-27.4)4-54.7Sv,

 102.1Sv。報告書までに絶対流量、正味の前線を横切る流量算出。

 0ICE:2000dbar基準地衡流算出し、地理的固定の平均でPH/A線と比較。報告書まで

 に係留系使用絶対流量、正味の前線を横切る流量算出算出。

 気象庁定線144E,152E,165Eでの2000db基準地衡流算出。黒潮続流付近の東向き流

 量、平均親潮6.0,7.3,5.5Sy平均黒潮11.2,9.4,7.7Sv、混合水域では正味の流量はほとん

 ど見られない。

1998年春・1999年夏・2000秋・2001春のLADCP基準北海道沖正味親潮地衡流算

 出、人為起源炭素濃度と併せて、年平均0.021GtC/yr(4.8Sv)が北海道沖でNPIW

 流入。インバース計算は未完、シンポジウムまでに再検討。

中層フロート

1期から投入した計21台から中層26.7での平均流速マップを作成。フロートから得ら

 れた鉛直1点流速を海洋同化モデルを用いて26.6-27に拡張し流量評価。

春季集中観測

MV P/CTD/ADCP/LADCP/中層フロートを用いた集中観測を5-6月に実施。北海道沖

 で約6Svの親潮南下、黒潮続流まで達し、顕著な前線形成。蛇行の第1の峰付近で強い

 混合があり、急速な塩分極小形成。水塊変質に等密度面混合・キャベリングが寄与。等

 密度面拡散103m/s2の場合、キャベリングにより3Svの下降流を示唆。前線波動の渦度

 分布に対応して、局所的に強烈な塩分極小が形成されることが示唆された。

気象研高解像度モデル

・拡散スキームの問題で、疑似拡散が大きかったことが判明し、改善したところ、観測に

 良く対応する塩分極小が形成されることが明らかとなった。今後観測との対応、メカニ

 ズムを追求する。

NPIWの長期変動

137E線断面での低塩分水の面積とNPI10年の時間差で対応することが示唆された。

 

V WG2のとりまとめについて

WG2のとりまとめについては、流量分布と循環像を描くこととしているが、流量計算がまだ済んでいないところが見受けられる。35日の推進委員会に間に合うようにお願いしたい。また、モデルと観測の整合を取ることも課題である。

 

W 海洋学会春季大会でのシンポジウムの講演概要

発表テーマ等については別紙プログラムを参照して欲しい。グループで発表を行う所については、発表内容について事前にメンバー間で調整して欲しい。また、事前に発表の内容をWG2の各メンバーに知らせる等WG2の中でも連携を密にしていきたい。

 

X JO特集号について

夏ごろ原稿の締め切りで、春に刊行の予定。

 

Y 最終報告書について

夏ごろ原稿の締め切り。JO特集号と平行して進めて欲しい。