科学技術振興調整費による総合研究

「北太平洋亜寒帯循環と気候変動に関する国際共同研究」

平成13年度第2回研究推進委員会

 

議事録

 


【日 時】 平成1435日(火) 1330分〜1600

【場  所】  文部科学省別館第2会議室(文部科学省別館10階)

 

【出席者】

委員長:花輪

  員:淡路、宇治、遠藤、奥田、加納(大山委員の代理)、佐々木、津田、永田、深澤、安田

オブザーバー:伊藤(東北水研)、寄高(水路部)、石川(気象庁)

事務局:森、松本(文部科学省)      

敬称略

 


【議  事】

(1)開会

 

(2)推進委員会委員長挨拶

 

(3)

@前回議事録の確認

 

A前回委員会以降の動きについて

東北水研伊藤氏より資料に基づいて説明がなされた。

(花輪)合同分科会はかなりハードな内容だったが、非常に有効に機能したといえるだろう。

 

B研究成果

●「循環系相互作用」分科会からの報告

安田委員より、資料に基づき「循環系相互作用」グループの研究成果について説明がなされた。

(深澤)炭素0.02Gt/yearというが、流れとものの関係はどういう意味を持つか。

(安田)オホーツク海の中の循環としては、表層の水のほうがより人為的炭素を吸収して持ち込んでおり、中層ではオホーツクのほうが太平洋よりも濃度は高い。オホーツク海を出た水はかなりの部分がNPIWに行くことから、0.02Gt/year程度が入る。北海道沖で親潮を計っていて、亜寒帯前線までに親潮の水がどれだけ戻らずに入ってきたかを求めるとこの程度になる。この計算は密度レンジだけでやっている。

(花輪)中層水は人為起源のCO2を送り込んでいる量が海洋全体から吸収している1/101/100であるということはひとつの「売り」のポイントである。

(淡路)親潮の流量には人によってかなりばらつきがある。9Svで確定したということか。

(安田)これは北海道沖を南西方向に流れる流量を、渦を含んでいるが、年間68回の平均値を求めたものである。

 

●「亜寒帯循環観測」分科会からの報告

深澤委員より、資料に基づき「亜寒帯循環観測」グループの研究成果について説明がなされた。

(花輪)中冷・中暖水の構造を追跡することによって循環像がわかってきたということだと思う。定量的なところが残っているし、定性的な面でも循環の繋がりが不明ではあるが。

(津田)小さく回って何年、大きく回って何年という時間スケールはわかっているのか。

(花輪)180°からカムチャツカがほぼ2年、ベーリングもしくは西側から180°が1年くらいだろう。

(永田)どのレイヤでか。

(深澤)26.527.0くらいだ。

(永田)上と下の時間スケールの差はあるか。

(深澤)あるだろう。

(花輪)ダイコサーマルレイヤ、メソサーマルレイヤは何を亜寒帯にしているのか。

(深澤)結論からいうと、ダイコサーマルレイヤとメソサーマルレイヤは塩分の交換をしている。

(遠藤)今の循環は同一面の話でもなく、あるレイヤ内の話である。今の循環を維持しているものは何だろう。オホーツク海での冷却と亜熱帯循環域との熱交換とに関連するオーバーターン(鉛直循環)は、ここで提案されている海盆規模の亜寒帯中層循環の付属循環に過ぎないのか。前者は熱塩循環起源、後者は風成循環起源と考えてよいのか。

(深澤)メソサーマルレイヤは亜寒帯を冷やしている。それが上のダイコサーマルレイヤで熱交換をする。オホーツクでは暖かい水が積極的には入ってこない。熱的にバランスしているのか。

(花輪)成果がずいぶんまとまってきたように思う。

 

●「二酸化炭素の挙動」分科会からの報告

津田委員より、「二酸化炭素の挙動」グループの研究成果について説明がなされた。

(津田)合同分科会までで本グループの成果はほぼまとまったと考えている。一つは、神谷さんを中心にまとめた日本近海太平洋側のCO2の季節分布・海域変化。一つは秋山さんによるガス交換係数の検証とフラックスマップの作成。一つは斉藤さん・服部さんによる親潮域を中心とした生物ポンプ。一つは佐々木さん・小野さんを中心にまとめた三陸沖のpCO2及び炭酸系物質の季節変動。この4つを柱として第3分科会での成果が得られたと考えている。現在JO特集号を目指してこれらをまとめているところである。春のシンポジウムではこの中から秋山さんの課題と斉藤さん・服部さんの課題を発表する。懸案であった人為起源二酸化炭素の中層水による輸送量については、第2WGの協力により具体的な数字を得ることができた。

(永田)円石藻は挙げなくても良いという結論か。

(津田)円石藻の二酸化炭素の収支は微々たる量しかない。

 

●「データベース」分科会からの報告

永田委員より、資料に基づき「データベース」グループの研究成果について説明がなされた。

(深澤)最後にはSAGEのデータ集は作るのか。

(永田)遅れてきたデータについても作業を継続していくので、データの送付をお願いしたい。

(花輪)CD-ROMの作成は今回が最後か。

(永田)今回が最後になる。

(深澤)ホームページは気象庁からMIRCもしくは東北水研に移動するのか。

(伊藤)気象庁では継続が厳しいということで、MIRCか東北水研で対応する。東北水研では申請をしていて、つくばの計算機センターにスペースを確保している

(伊藤)CD-ROM2/22に原稿の締め切りとなった。時系列の収集等、まだ終わっていないものについては、リンクをCD-ROMに貼っておいて新しく開くホームページへ飛ぶようにしたい。

(津田)2003年にJGOFSの北太平洋でCDを出すが、JODCが多国籍のデータを全部引き受けることになっている。SAGEJGOFSの一環という認識があり、今年乗り遅れた分はこちらで出すという案もある。

(花輪)積み残しの分がどれくらいあったかわからないが、今後まとめておいて、うまくJGOFSCDなどと協同してまとまった形で出せればよい。

(花輪)委員会の結論としては、気象庁に開設してあるホームページについては、東北水研またはMIRC4月以降受け持つこととする。具体的には両機関の話し合いに任せたい。CD-ROMに関する津田委員の提案については、JODCと話し合っていただき、積み残しの量から判断してJGOFSCDに載せることをお願いする可能性がある。

 

CSAGEシンポジウムの開催とJO誌特集号

花輪委員長より、本年3月に開催予定のSAGEシンポジウムとJO誌にて出版予定のSAGE特集号について実施案の説明がなされた。

(深澤)JO誌特集号の編集委員を決めないといけない。原案としては、花輪委員長、研究代表者(深澤委員)、各主査の6人でいかがか。この場で了解が得られれば正式に申し込みたい。2003年春に出版を目指し、2002年の秋までに原稿を出さないといけない。200211月にはWOCEがあるので、この時期をにらんで原稿を仕上げたい。

(津田)JO誌の予定は大変混んでいると聞くが、SAGEのスケジュールは既に入っているのか。

(深澤)たぶん入っている。

(花輪)200210月末を目処に論文を集める。出版予定は未定なので、深澤研究代表からJO誌と打ち合わせる。編集委員は花輪・深澤と各WG主査4名の計6名を推薦するということで交渉を進めることとしたい。

 

D成果報告書と終了評価について

文部科学省松本より成果報告書の作成と終了評価実施の予定について、資料に基づき説明がなされた。

 

Eその他・観測資料のまとめを含む今後の成果集成について

東北水研伊藤氏よりプレスリリースの実施とSAGEホームページの今後の運用について、資料に基づき説明がなされた。

(津田)案1SAGEではないと思う。WG12から良いものを中心として出したほうがよいのではないだろうか。

(永田)WG1,2,3から一つずつ一般受けするものを出すのはどうか。

(花輪)あまりたくさん出すのは印象が希薄になるので、良いものを23程度推薦していただきたい。

(津田)ストローマンプロポーザルが進化した形の物で、いままでわかっていたものとどこが違うのかを書くのが、SAGEの成果としていいのではないか。

 

(4)閉会