科学技術振興調整費による総合研究

「北太平洋亜寒帯循環と気候変動に関する国際共同研究」

平成12年度第1回研究推進委員会

 

議事録


 

【日 時】 平成121012日(木) 1430分〜1800

【場  所】  科学技術庁永田町第1会議室(永田町合同庁舎3階)

 

【出席者】

委員長:花輪

  員:宇治、遠藤、佐伯、佐々木、津田、永田、深澤、安田、若土

オブザーバー:伊藤(東北水研)

事務局:森、古川(科学技術庁)     敬称略

 


【議 事】

(1) 開会

 

(2)推進委員会委員長挨拶

 

(3)前回議事録の確認

 

(4)研究実施計画について

深澤委員より、資料に基づき本プロジェクトの研究趣旨・概要の説明、実施計画への第I期の評価をどのように反映したかの説明がなされた。

また、事務局より研究の体制等について説明があった。

 

(5)委員挨拶

 

(6)課題の実施にあたっての留意事項

事務局より、資料に基づき研究実施にあたっての留意事項の周知がなされた。

(花輪)個々の研究は良い成果を挙げているが、プロジェクト全体の目標に向けて成果を集約することに対し努力するようにと言うことと理解した。

(津田)留意事項についての達成度について、推進委員会で評価するのか?

(古川)推進委員会では明確な評価をするわけではないが、留意事項を念頭においたアドバイスをいただきたいと考えている。留意事項に対する評価は、事後評価で行われることになるだろう。

(若土)研究の連携についてかなり強調されているようだが、まず個々の研究が成果を出さなければ、連携した成果も達成できないのではないか?

(深澤)各人各課題での成果をあげるために頑張るのは当然だしそれについては妨げない。しかし、せめて努力の一割は全体の成果を考えての研究をして欲しい。特に合同分科会、推進委員会、分科会においてはプロジェクト全体の成果について話し合っていきたい。

 

(7)「亜寒帯循環観測」分科会からの報告

深澤委員より、資料に基づき「亜寒帯循環観測」グループの研究体制、第I期の成果の概要、第II期計画、本年度の進捗状況について説明がなされた。

(花輪)このグループ全体での目標や成果がほしい。

(深澤)亜寒帯域での時間変動を解明していきたい

(花輪)時間スケールはどのくらいか?

(深澤)50年が限度だと思う。

(遠藤)モデルのグループがオーバーターンの解明に向けての方向性が弱いように思われる。

 

(8)「循環系相互作用」分科会からの報告

安田委員より、資料に基づき「循環系相互作用」グループの目標、第I期の成果の概要、第II期計画、本年度の進捗状況について説明がなされた。

(深澤)サハリン北東沖の水とウルップ水道からでてきてる水とは同じ性質のものか?

(安田)あまり大きくは違わない。サハリン北東沖の水も海氷から直接作られた水ではない。

(花輪)亜寒帯水が高温高塩分化していると言うことだが、原因は分かっているのか?

(安田)ベーリング海からの水がすでに、高温高塩分化しているようだ。

(遠藤)モデルで親潮が再現できないのはオホーツク海から流出してくる水の問題と考えているのか?

(安田)現在、オホーツク海からの流出量は気候値から与えているので、これが問題だと考えている。

(花輪)いろいろなことが定量的にわかってきていることは、評価できる。

(深澤)WG1で漂流ブイを展開する予定だが、千島列島沿いの流れを観測するようにした方がよいか?

(安田)是非お願いしたい。

 

(9)「亜寒帯循環観測」分科会からの報告

津田委員より、資料に基づき「亜寒帯循環観測」グループの研究体制、第I期の成果の概要、第II期計画、本年度の進捗状況について説明がなされた。

(花輪)親潮水が冬季には、二酸化炭素を放出するというのは初めて聞くが、本当か?

(津田)亜寒帯域では、冬季は放出するというのは一般的なことで、この水が混合により親潮水に取り込まれていることから起きた現象と考えており、それほど得意な現象とは捉えていない。

(深澤)セジメントトラップの結果はKNOT海域や他の観測との比較をすべき。

(津田)まだ、KNOT海域での成果がでてきていないので、現時点ではできないが、将来的に比較することを考えている。

(深澤)二酸化炭素の交換係数を検証するのに経験式を使うのは、生物の影響等が反映できないので危険ではないか?

(花輪)検証が難しい二酸化炭素交換係数を算出する課題を本プロジェクトの中で実行しているのはなぜか?

(津田)亜寒帯域での大気−海洋間の二酸化炭素の挙動を解明する上で、これまでに算出されている交換係数では問題があるので、よりよい交換係数を算出するものである。

 

(10)「データベース」分科会からの報告

永田委員より、資料に基づき「データベース」グループの第I期の成果の概要、第II期計画、本年度の進捗状況説明がなされた。

さらに、「データベース」グループから他の研究担当者へ

JODCとしては、速く大量のデータを送って欲しい

・気象庁としてはSAGEホームページ、成果のCD-ROM作成をもっと活発にして欲しい

という要望がなされた。

 

(11)全体に対する意見

(宇治)今回の推進委員会での発表では、目標である「オーバーターンの解明」に対して各研究者がどのように取り組んでいるのかが、わかりにくいと感じた。目標に至るには、今後の手順として、「オーバーターンの解明」を分科会毎に具体化して示す必要がある。この具体化した対象を分科会毎に主査が決めて、その対象に対する成果(図及び得られた知見の解説文)を研究参加者に最低1枚提出して貰ってはどうか。そして、これによって主査のところで分科会の中をこの共通の視点から纏め、次に分科会相互の連携の下で全体を貫く視点で捉える手順がSAGEとして目標に近づくには必要なのではないか。

(深澤)まず、合同分科会で各分科会内でのテーマについての役割分担を話し合うことから始めたい。

(花輪)あるテーマに対して、各担当者の分担を決めて、全体で1枚の図を作れれば良いと考えている。

 

(12)合同分科会

安田委員より、11月20−22日につくばで開催される合同分科会について説明がなされた。

(遠藤)各研究担当は他の分科会の研究者の発表を聞く機会が無いので、この全員が発表するということは賛成である。

(佐伯)「オーバーターンの解明」に向けて誰が何処に位置づけられるかという絵が描けると良いのでは?

(深澤)まず、各分科会内で「オーバーターンの解明」に対する各自の役割の位置づけが必要。合同分科会では、各分科会毎に3名程度の代表者が分科会の成果と計画について取りまとめて発表し、分科会間の連携や各分科会の位置づけを話し合うこととしたい。

(永田)今回は全員に発表していただいて、その結果を基に各研究者の位置づけを議論し、来年度の合同分科会で「オーバーターンの解明」についての成果を議論してはどうか。

(花輪)全員の発表を聞くのは単なる研究発表会になってしまい、合同分科会の趣旨とは違うと考えている。研究発表会であれば、公開して行った方がよい。

(津田)現時点では、SAGE全体の議論をする機会はこの推進委員会しかない。研究担当者の中には、他の研究者が何をやっているのか知らない人もいるので、今回の合同分科会は全ての研究発表を全員で聞くことは意味があると思う。

(佐伯)オープニングで各研究者に合同分科会の趣旨説明をする方がよいのでは。

(花輪)11月の合同分科会は全ての研究発表を全員で聞く時間を設けることとする。また、合同分科会の詳細を決めるために幹事会を10月23日(月)に開催するので、各WG主査には出席をお願いする。