科学技術振興調整費による総合研究

          「北太平洋亜寒帯循環と気候変動に関する国際共同研究」

                      平成11年度第3回研究推進委員会

                                       

                                    議事録

 

【日 時】 平成12年2月29日(火) 13時30分〜17時10分

【場  所】  科学技術庁第5会議室(通産別館9階)

 

【出席者】

委員長:杉ノ原

  員:淡路、石井、宇治、遠藤、柏井、小池、佐々木、永田、深澤、川崎(安田委員の代理)

オブザーバー:花輪(東北大)、津田(北水研)、伊藤(東北水研)、杉本(気象庁)

事務局:城土、古川(科学技術庁)

 

【議  事】

(1) 開会

今年で第T期が終了、非常によい評価をもってU期へ移行することとなった。また、このプロジェクトはTYKKIにおける国際的貢献が大という意味でもすぐれている。今後もプロジェクトの進展に期待している。(事務局)

 

(2) 事務局からの連絡

(資料の確認、及びオブザーバー(第U期推進委員会構成メンバー)の紹介)

 

 (3) 研究推進委員庁挨拶(杉ノ原)

  いよいよ第U期に無事進むことが決まった。今日の大きな議題は第U期の計画である。

 

(4) 議事(司会:杉ノ原)

4-0) 前回議事録確認

(資料に沿って説明:事務局)

・主に中間評価及びそれに関連した事項について議論した。(杉ノ原)

(特に異議なし)

 

4-1) 中間評価報告について

(資料に沿って説明:杉ノ原)

  各研究担当者の評価用資料を幹事会で議論、評価WGには委員長及び主査が、評価委員会には委員長が説明し、なかなか良い評価が得られた。また月刊海洋で特集号を組んだ。

・計画の進捗状況の評価はBとなっているが、9課題中A評価は1課題のみ。随分頑張っているのにB評価は厳しすぎるのでは、との意見もあり、評判が良かった。また、第U期移行の進め方がBとなっているのは、推進委員会の再編成案そのものが了承されたという意味であり、こちらの計画どおり、と受け取っていただいて結構。第U期ではデータ解析の進展、各課題間の総合化、モデルを各WGに分散させた再編成案をうまく機能させること、に注意して進行させて欲しい。(事務局)

 

4-2) 平成12年度研究実施計画書(案)について

(資料に沿って説明:杉ノ原)

  各研究担当者からの意見をもとに幹事会で案を作り、評価委員会で認められて資料のように実施することになった。第U期ではモデルは個々の観測の課題と一緒にやるようになった。研究の趣旨は、「気候変動の理解に資する」亜寒帯の海洋研究をする、ということ。一言でいえば、「北太平洋起源のオーバーターンの構造と強さの解明」。

  なお、第U期の推進委員会の体制としては、委員長の下に研究全体の代表者として、研究代表者をおく。また、いままで事務局は科技庁がやってきたが、さらに研究者サイドの取りまとめ機関(東北水研)を置くことにした。

・第U期は2年+1年か。(小池)

・そのとおり。最後の1年がとりまとめとなる。(杉ノ原)

・日本の計画は最後までフィールドの作業を行うことが多い。どこかではっきり区切って解析を始めることが必要では。(小池)

・もっともだ。ただ、走りながら何とかしていくことも必要。合同WGでそういう点をチェックし、方向性を考えていくことになるのでは。(杉ノ原)

WG1とWG2にはモデルが入っている。これは、モデルが各観測を結びつけたり、各観測課題と対話していく、ということか。(花輪)

・課題による。例えば(1)-Cは観測の隙間もモデルの結果が得られて、他の観測の隙間を結び付けるもの、といえる。(杉ノ原)

・観測から得られた仮説をモデルでみていこう、という解釈でよいのでは。(遠藤)

・データ解析から得られる仮説は重要、それが物理的な整合性があるかモデルでわかればいい、という要請がある。(深澤)

・同化の場合、観測屋からの要請、オファーがあった方がやりやすい面がある。(淡路)

・そういった組織に第U期はなるので、それを生かしていけばよいわけか。(花輪)

・少なくとも、観測とモデルが無理なく一緒にやっていけるようにしたつもり。(杉ノ原)

(実施計画案について、異議なし)

 

・今後の予算等の予定は。(杉ノ原)

3月中旬が課題内容の大蔵説明、3月末に正式な積算依頼、6月初めに大蔵承認の見込み。今年の大蔵説明の注意事項として、「目標の明確化」「3年後の事後評価で、できたかできなかったかわかるような目標をあらかじめ設定」「目標達成に必要十分な機関が参加しているか、またそれぞれがどういう役割を果たすのか」を説明する必要がある。(事務局)

・事後評価まで考えると、各WGでスローガンを作ってWG毎の目標をあらかじめ明確化しておいて欲しい。(深澤)

・その件は次の幹事会で。(杉ノ原)

・第T期は幹事会をしばしば開いた。第U期も研究代表者やとりまとめ役を加えて継続して欲しい。初回の幹事会では合同WGのプログラム作りをする必要がある。場所は筑波、世話係は気象研ということまで決定。日程は未定だが、11月になりそう。(杉ノ原)

・推進委は例年9月か10月に開かれる。来年度は2回。(古川)

・取りまとめ役の伊藤さんにはオブザーバーとして毎回推進委員会にきてもらう。旅費も出す。また、筑波の2泊3日の旅費は各研究担当者が申請すること。(杉ノ原)

・第2回WGの分の旅費も自分で申請するという話だが、場所や泊数など旅費の件をまとめて連絡して欲しい。(永田)

・幹事会の旅費も申請してもらえば出す。場所・泊数などは表にして皆さんに送る。(事務局)

 

4-3) 第T期の成果について

「亜寒帯観測研究分科会(WG1)」(深澤)

(資料に沿って説明)

WG3とWG1のCO2の仕分けはどうなっているか。(津田)

WG1はP1 revisit。それをするのに炭酸系が必要なので課題があるが、明確な区分けはない。(深澤)

P1 revisitはWG1の仕事。WG3は三陸沖を中心にやりましょう、ということ。(佐々木)

・これからの解析でWG3の邪魔をすることはないと思う。データはQC終了後公開するので、どんどん使ってもらったらよい。(深澤)

・渡辺さんがなぜ第U期でWG3に移らなかったかがわからない。(津田)

・第U期ではどうせ全体をまとめなければならない。あまり線引きにこだわることなはい。(小池)

・実際にデータが出てくれば、WGの線引きや各課題の線引きはあまり意味がないといえる。(深澤)

・トレーサーからみた循環像、としてWG1にはいっているので、構わないのでは。(花輪)

 

「循環系相互作用分科会(WG2)」(川崎)

(資料/OHPに沿って説明)

WG2でMVPを入れるとのことだが、どこがわかるようになるのか。(深澤)

・メソ〜スモールスケールの空間構造を明らかにしたい。(川崎)

LADCPは、ヘッドの回転を無理矢理補正しても20cmくらいの誤差が出てしまう。解析がうまくいかない原因では。(深澤)

・それもあるかもしれないが、全体としては船のADCPとそれほど違わないという印象をもっている。(川崎)

MVPで細かくとれ、「量」が増えて、今までのCTD観測とどのように異なってくるか。(花輪)

・中層水がどのように貫入してくるかがみえるようになるのではないか。(川崎)

・続流域でのbasinスケールの解析が必要では。(遠藤)

2年しかないので、そこまでの解析は無理と思う。(川崎)

 

「二酸化炭素の挙動分科会(WG3)」(佐々木)

(資料/OHPに沿って説明)

・交換係数モデルのWhitecapとは。(花輪)

・知らない。秋山さんのはそれを改良したもの。(佐々木)

Station Pより親潮の方がいろいろな値が大きいが、どうしてか。(花輪)

・成層しやすいという海洋構造が効いているかも。(佐々木)

・鉄で考えるのが簡単かと思う。(津田)

・大陸起源で考えるとうまく説明できるのか。(花輪)

・モンゴルの方から吹いてきて落ちるので、西が高くて東が低い、というのが普通。ただ、親潮とその東できれいにわかれているので、鉄だけでは説明できない。(津田)

 

「モデル化及びデータ管理分科会(WG4)」(遠藤)

(資料/OHPに沿って説明)

・目標の達成は70%。あとは観測データをモデルに入れて解析していく、などが課題として残っている。データ提出は、今後どれだけ出せるはずなので出して、とお願いしていくのでよろしく。CO2のデータは気象庁で管理しており、HPからリンクしてある。(遠藤)

OHPにより同化モデル開発の進捗状況について説明:淡路)

・オホーツクでファインメッシュで行っているのは、もっと粗いメッシュで行うパラメタリゼーションのためと解釈してよいか。(杉ノ原)

・それもあるが、一般的なパラメタリゼーションは難しい、と認識している。(淡路)

 

4-4) パンフレットについて

  第T期でもパンフレットを作成した。第U期も第T期の成果を踏まえて作っては、ということ。(杉ノ原)

 

(資料に従って説明:伊藤)

・フローの図は2枚とも今週中にチェックして間違い等連絡を。大蔵に説明するのに使うので急ぐ。パンフも名前等細かい点でミスがみつかっているので、チェックをお願いする。こちらも今週中。(伊藤)

・今年の予算で印刷する。大蔵説明にも使う。(事務局)

・オーバーターンの前に、グローバルコンベアベルトの話を入れた方が素人にわかりやすい。(杉ノ原)

・パンフレットの内容がこれだけではわからない。(小池)

・パンフ配布先がセミプロならもっと解析結果を載せては。(遠藤)

・パンフのターゲットをどうするかもある。パンフレットはもっと練って、来年度にしたほうがよい。(花輪)

・もっと計画してからでないとだめということ。誰に何を宣伝するかはっきりさせてから。(深澤)

・今年度予算をとってしまったので、帰って相談する。(事務局)

・パンフ作りは1人でやらないとまとまらない。まとめ役として道田さんが適任と思うので、話をしてみる。(花輪)

・忙しくてできない、とのことだった。(事務局)

・大蔵説明にパンフレットはなくてもよい。なぜ作ろうと思ったかといえば、「オーバーターン」という言葉が市民権を得ていないため、素人にも理解してもらおう、という趣旨で、幹事会で提案させてもらった。(事務局)

・大蔵説明にはパンフはなくてもよい、また良いものをつくっておけば第U期3年目で使える、という2つの理由から、パンフ作りはSAGE第U期幹事会の最初の仕事にしては。(杉ノ原)

・そうしたい。(花輪)

・今年度予算がとってあるなら、SAGEというより「オーバーターン」の説明を中心とするパンフレットを作ればよい。(杉ノ原)

・本物のパンフには第T期の成果をスローガンみたいに入れるとずっとよくなる。(柏井)

・もともと「オーバーターン」を説明するためのものを作るつもりだった。(事務局)

 

(5) その他

3/8〜10にかけて、日本学術会議主催で日本のWCRPへのactivityが紹介される。3/10はCLIVAR/WOCE関係の発表があり、夕方参加無料のレセプションもあるので、是非参加を。(花輪)

 

(6) 閉会(杉ノ原)

  研究とは本来自分の好奇心を満たすためのもの、と思っている。現業官庁も巻き込んだこのプロジェクトはその点うまくいっていると思う。SAGEに参加する大学が増えてきたが、大学と現業官庁が一緒になって論文を書く、ということは現業官庁にとってもメリットと思う。第U期も頑張っていただきたい。

 

以上