伊藤正木(八戸支所 資源評価研究室長)が、「ズワイガニ資源漁業者説明会・ミニシンポ in 相馬」を開催しました。
日時: 2009年12月11日 15〜17時
場所: 相馬双葉漁業協同組合 相馬原釜支所 会議室(福島県相馬市)
(内容)
この出前講義は、資源評価調査広報事業の一環として毎年、11月下旬〜12月上旬、
東北地方沖太平洋のズワイガニ漁解禁(12月10日)に先立ち、相馬市で行っている
漁業者説明会の拡大版として開催したものです。
当日は相馬地区の沖合底びき漁業船頭会、漁協女性部、福島県関係者をはじめ、
水産庁、仙台漁業調整事務所、全国底曳網漁業連合会、水研センターから合計30名
が出席しました。
講義では、ズワイガニの資源状態や資源評価、10〜11月に調査船若鷹丸で実施し
ている底魚類資源量調査で得られたズワイガニ採集結果の速報を漁期直前情報とし
て提供しました。
上記に加え、今回は相馬のズワイガニのブランド力を向上させることを目的として、
ズワイガニの本場である日本海のブランドガニの水揚げ港での水揚げ状況、水揚げさ
れたカニの扱い等について紹介後、漁業者から要望の高かった相馬のズワイガニ資源
の販売戦略について、日本海と太平洋の価格差等を含めた経済学の観点から説明しま
した。
出席した漁業者の皆さんからも、相馬の沖底船によるズワイガニ漁の実態など貴重
な情報をお聞きすることができました。また、相馬のカニを日本海のブランドガニと
食い比べ、体験に基づいて良さをアピールする提案など参加した船頭会や女性部の皆
さんからご意見・ご要望をいただきました。
今後も、この様な説明会を継続し、ズワイガニなど東北沖の重要な底魚資源に関する
情報を提供するとともに、現場の漁業者の皆さんとの意見交換の場として活用をはかり
たいと思っています。
関連リンク
相馬の魚(相馬双葉漁業協同組合相馬原釜支所、青壮年部)
水研センターでは、成果の普及と国民との双方向コミュニーケーションを図っており、今後も研修や講演等を通して、漁業者や関係機関の方々と連携を図ってまいります。(第2期 中期計画)
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会場の様子
趣旨説明 中里智子(水研セ広報室)
太平洋のズワイガニについて 伊藤正木(東北水研評価研)
日本海のズワイガニについて 上田祐司(日水研評価研)
ズワイガニの経済学について 宮田 勉(中央水研経営システム研)
相馬原釜漁協の近くにある 水産物直売センター(松川浦)
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